カナダで開かれた気候変動に関するデモで話すスウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさん=2019年10月、ロイター
「望まない性交」は、どのような状況で起きるのか。心理学や医学の研究者らが、31人の当事者にインタビューした結果、顔見知りによる被害が大半で、半数以上は抵抗をしなかったり、できなかったりしたことが分かった。被害者は深刻な影響を受けるにもかかわらず、被害だと認識できるまで時間がかかり、早期の相談につながりにくい傾向も浮かんだ。 「性暴力の被害経験に関する研究」をしたのは、目白大専任講師の斎藤梓さんら9人。25日に東京大で報告会を開き、「同意のない性交は性暴力だという認識を広め、支援の枠も広げる必要がある」と訴えた。日本の刑法では、同意のない性交でも、「暴行・脅迫」などを伴わなければ犯罪とならないため、法改正を求める動きがある。まずは当事者から見た被害の実態を明らかにし、議論の素材にしたいという。 調査では、被害者団体やインターネットを通じて「望まない性交」の経験がある女性に協力を求め、昨年5~
かつて風俗店で働いていた渡辺ミキさん(仮名)。対人関係に困難を抱え、風俗の仕事は自己肯定感の低さを埋めてくれた=東京都内で3月、尾籠章裕撮影 暴力は最も弱い人に向けられる。しかも性暴力は見えにくい。知的障害や発達障害を持つ女性は、障害の特性につけ込まれて男性の性的な欲求のはけ口にされたり、風俗産業の食い物にされたりする上、被害をうまく訴えられず認められないこともある。最も弱いゆえに狙われる障害者の性暴力被害の実態と課題を、2回に分けて報告する。【上東麻子、塩田彩、坂根真理】 照明を当てた体が、パソコン画面に白く浮かび上がる。画面右側のチャット欄にメッセージが次々と表示される。「可愛いね」「早く脱いで」--。東京都内に住む渡辺ミキさん(29)=仮名=は、発達障害の一つで対人関係に困難を抱える「自閉スペクトラム症」だ。
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