丸山教授は東日本大震災による被害状況を見て「ITは実は無力だったのではないか」と感じたという。だが同時に、「今後、国民の命を救うものになるだろう」という矛盾した考えを抱いたと話す。既存IT技術やネットワークメディアの限界と、新しいIT、新しいネットワーク技術が持つ可能性が、そのコントラストの一因になっているようだ。 丸山教授は、2005年から2010年の間にトランジスタの数が15倍になったという調査結果を紹介する。これだけでも驚くべき数字だが、同じ調査では、2010からの5年間でさらに200倍になると予測しているという。「それだけ速く、世の中が変化してるということ」(丸山教授) 既に現在、「70年代に生まれたPCを起点とするハードウェアの進化と、80年代から実用化されたネットワーク、そしてインターネットの進化が交わる形で大きな変化が生まれている」と丸山教授は知見を示す。「それはモバイル(ク