◇小学校、今も給食にカレー出さず 和歌山市園部で1998年に起きた毒物カレー事件は25日で、発生から丸15年になる。カレーに亜ヒ酸を混入し4人を殺害したとして、殺人罪などで死刑が確定した林真須美死刑囚(52)=再審請求中=は昨年ごろから、裁判で証言した地元住民らを相手取り、損害賠償を求めて相次いで提訴した。いずれも棄却されるなどしたが、住民からは「終わらない事件」に不安の声も上がる。地元の小学校では今も給食にはカレーを出していない。 地元住民への訴訟は林死刑囚が弁護士をつけず、本人訴訟で争っていた。少なくとも6件あり、これまでにいずれも棄却されるか、本人が取り下げた。 判決などによると、「1審・和歌山地裁の証人尋問での虚偽の供述、証言によって死刑判決を受けて確定。肉体的、精神的苦痛を受けた」などとし、数百万〜1000万円の損害賠償を求めていた。大阪地裁に提訴したが、被告側の申し立てで