※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています 1 輝かしい青春をフルスイングで投げ捨て、壊れるギリギリ手前で新刊を完成させました これはラノベ作家ではない作家が、 東大ラノベ作家の悲劇という連載を開始した結果、 本当にラノベを書いてしまった、世にも奇妙な物語である。 「バカにされているところから、新しい才能は生まれる」 自分の背中を押してくれたのは、一人の猛者の言葉だった。 ある暑い、夏の日だった。 その男は、講談社の入り口で、拿捕されていた。 「これは…! 決して怪しいものでは…! 大切な! 命より大切なぁぁぁぁ……」 そう言ってズリズリと引きずられながら段ボール一箱ぶんの『とらドラ!』のファン・グッズを手に、警備員に取り押さえられている、男がいた。 ハリネズミのように、髪は逆立っている。 それでいて、目だけは、奇妙な冷静さと、神秘的な光を帯びている。 端的に言うと、死んだ魚