71年に東京都で起きた渋谷暴動事件で警察官を殺害したとして、殺人容疑などで全国に指名手配されている大坂正明容疑者(63)が、依然として中核派の活動家として潜伏生活を送っている可能性が高いことが分かった。警視庁公安部が昨年3月、東京都立川市で摘発した同派のアジトで押収した資料から判明した。大坂容疑者については、事件直後から動向がつかめていなかった。 【特徴なども】「絶対に逃がさない!」−−大坂正明容疑者の指名手配のポスター 捜査関係者によると、大坂容疑者は71年11月14日、東京都渋谷区で機動隊員だった警察官の男性(当時21歳)に火炎瓶を投げつけるなどして殺害した疑いが持たれている。 大坂容疑者は翌72年に殺人容疑などで指名手配された。渋谷暴動事件では共犯者の男の公判が病気を理由に81年に停止され、さらに、2010年に時効が撤廃されたため、40年以上たった今も、時効が成立していない。