感情を表に出すことを避ける選手も多い中、黒田博樹の表情は実に変化に富んでいる。その人間性も魅力の1つだ。 広島カープが優勝を決めた9月10日の東京ドーム。 巨人が2-1とリードして迎えた4回表、広島の攻撃。ここでカープは鈴木誠也、松山竜平の連続本塁打で3-2と逆転に成功する。被弾したマイコラスは、その後がいけなかった。次打者の安部友裕に対して、死球を与えてしまった。イラつき、自棄になったように見えなくもなかった。 そのとき、三塁側ダグアウト横でイニング間のキャッチボールをしていた黒田博樹が、この死球に激怒した。 マウンド上のマイコラスに対して何やら言葉を投げつけ、両腕を開いて抗議の姿勢を示したのだ。 このジェスチャー、ほぼ「メジャー流」だった。 アメリカでの実績は、マイコラスより黒田の方がはるかに上である。メジャーリーグで黒田は79勝あげているのに対し、マイコラスはわずか4勝。 「格」の違