DF2人と競いながらペナルティーエリア内左に走り込んだバルセロナのダビド・ビジャが、前方に浮いたボールへと左足を伸ばす。その足がピッチに接触した瞬間、彼の顔が激痛に歪んだ。クラブワールドカップ準決勝、アルサッド対バルセロナ戦の36分のことだ。 試合終了を待たず市内の横浜労災病院へ運ばれたビジャは、そこで脛骨骨折との診断結果を受ける。全治4~5カ月、今季絶望を意味する重傷だった。 加入1年目から絶対的なレギュラーとして活躍した昨季と違い、今季のビジャはセスク・ファブレガスやアレクシス・サンチェスの加入、新システム3-4-3の導入といった変化の中でチーム内での重要性が薄れつつあった。 10月末頃から今回骨折した左すねに痛みを抱えていたこともあるが、それもプレーできないレベルのものではなかったと本人が語っている。いずれにせよ、先日のレアル・マドリーとのクラシコのような大一番で、彼がベンチスタート