笑顔で再スタートを切っている。1997年度から10季連続で大学選手権ファイナルに進出し、6度の大学王者を経験した関東学院大学ラグビー部の春口廣(はるぐち・ひろし)元監督。 2015年に同大学を定年退職したのち、現在は週に1度、子ども達を指導している。 「来年のワールドカップ後のことを考えると、やっぱり子どもじゃないですか。子どもにラグビーを嫌いになってもらっちゃいけないよね」 理事長を務めるNPO法人「横濱ラグビーアカデミー」は、毎週土曜日、横浜市金沢区の海の公園で活動している。 参加する子どもは5人程度と小規模。だから春口さん、副理事長の櫻井勝則さん、そして保護者も一緒になって楕円球と戯れる。春口さんはメニューを進行しつつ、みずからもボールを抱き、楽しげに駆けていた。 「やっぱりラグビーするのが好きだから。自然と楽しくなるよね。学生のときもそうだった。ヘラヘラしていたら、『なに笑ってんだ