文科省の科学技術・学術政策局長が逮捕された。息子を裏口入学させる見返りに、大学に便宜をはかったとされているが、なぜこのような不正を行ったのか。筆者の窪田氏は「天下りシステム崩壊の副作用ではないか」とみている。どういうことかというと……。 「事務次官は確実」なんて評判だった文科省の科学技術・学術政策局長が、受託収賄容疑で東京地検特捜部に逮捕された。 息子を東京医科大学へと「裏口入学」させる見返りに、同大学が私立大学支援事業の対象になるよう便宜をはかったとされ、同大側では既に不正を認め、理事長と学長が退任している。前局長の認否はまだ明らかになっていないが、『朝日新聞』の報道では、対象校となるための書類審査をパスされるよう、申請書の作成方法を指南したという話も出ている。 なぜエリートがこんな稚拙(ちせつ)な不正を行ったのか、と耳を疑った方も多いかもしれないが、実はもっと信じられないような話がちま