自動車保険の「家族限定」の契約を、損害保険会社が今後廃止する可能性が出てきた。若者の車離れで親の車を子が運転するケースが減り、車が必要な地方では「1人1台」で車を共用しなくなり、契約のニーズが低下しているためだ。 家族限定は、車の所有者と配偶者のほか、同居の親族らが事故を起こした場合に補償される。運転者を限定しない契約より保険料が数%割安になる。 損保各社でつくる損害保険料率算出機構によると、契約全体での比率は、2015年度は15%で、「限定しない」(約44%)、「本人と配偶者に限定」(約41%)より低く、低下傾向だ。ライフスタイルの変化が影響しているとみられ、より割安な、本人・配偶者限定の比率は上がっている。こうした背景から、機構はこのほど、保険料の基準となる「参考純率」で、家族限定の料率の算出を取りやめた。 各社は機構の方針を踏まえ、18年以降の保険契約に向けて対応を決める。損保大手の