オウム「11月戦争」の恐怖(前編) 「95年 11月戦争」 まさに今月、私たちは頭上からサリンをバラまかれ、 皆殺しの憂き目にあっていたかもしれない……。 「早川ノート」の詳細な解析からオウムの「戦争計画」を検証する 力作ノンフィクション! オウム真理教内部での凄惨なリンチ殺人が、次々と明るみに出されてゆく。しかし、安否が確認されていない行方不明の信者の数は約40人にものぼるというから、「ポア」されてしまった犠牲者の数は、今後も増え続ける可能性が高い。 この原稿を書いている10月28日現在、指名手配中の地下鉄サリン事件実行犯は、林康夫容疑者をはじめ、三人が未逮捕のままである。広域暴力団の影がちらつく――というよりもその関与があからさまな――村井刺殺事件の背後関係の解明も進展がみられない。その他、武器の密造・密輸や、VXガス殺人、幻覚剤・覚醒剤などの不法な製造、投与、売買など、オウムの犯罪の