安倍政権の経済政策「アベノミクス」の生みの親とされる浜田宏一・米エール大名誉教授が最近、その限界を認め、追加策を唱え始めた。2%の物価上昇率は達成できず、トランプ米大統領は日本を「円安誘導」と批判している。アベノミクスは手詰まりなのか、浜田氏に聞いた。 ◇ ――これまでのアベノミクスの評価を。 「最初の2年ほどは順調だった。日本銀行の金融緩和政策もあり、株価上昇や円安、失業率低下など大きな成果を上げた」 「だが、昨年11月までの約1年は、労働市場の改善を除けば、手詰まり感があった。消費税率8%への引き上げで、金融緩和で出回ったはずのお金を回収し、消費が落ちた。金融緩和で円安になるはずなのに、想定外の円高も続いた」 ――なぜ想定外に? 「私はデフレは(通貨供給量が少ないことによる)貨幣的現象と考えた。アベノミクス以前は金融政策が過小評価されており、『金融緩和だけでデフレ脱却できる』と主張して
![アベノミクスに手詰まり感? 生みの親・浜田氏に聞く:朝日新聞デジタル](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f2732862459fb8ae65e9544fd6ea3542274e6869/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.asahicom.jp%2Farticles%2Fimages%2FAS20170202004336_comm.jpg)