物理法則のほとんどは、時間が流れる方向などちっとも気にしていない。それが未来へ流れようと、過去へ流れようと、物理法則はまったく同じに働くからだ。 ニュートン物理学でも一般相対性理論でも、時間の流れる向きは計算結果に影響を与えない――これを「T対称性」や「時間反転対称性」という。 だが、実際の宇宙においては、ことはそう単純ではないようだ。アヴェイロ大学(ポルトガル)の天文学者によって、重力が作用し合う天体がたった3つあるだけで、T対称性が破れてしまうことが証明されてしまったからだ。
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