ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (15)

  • 221年ぶりに周期ゼミの2集団が同時に大量発生、江戸時代以来

    セミのなかには、毎年姿を現すものもあれば、一定の周期でしか姿を現さない「周期ゼミ」もいる。2024年の春は、米国の南東部から中西部で、周期ゼミの2つの大きな集団が同時発生する見込みだ。(PHOTOGRAPH BY REBECCA HALE, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 2024年の4月下旬から6月にかけて、米国の南東部から中西部で、200年の時を超えて大自然の交響曲が奏でられる。周期ゼミの2つの集団が221年ぶりに同時に姿を現しはじめるのだ。「今年はとても重要な年になるでしょう。神秘的で驚くべき出来事です」と、「虫博士」として知られる米ミズーリ大学のタマラ・リオール氏は言う。(参考記事:「17年ゼミの大発生始まる、動物たちの反応は?」) 221年ぶりなのは、2つの集団の周期がそれぞれ13年と17年だから。前回同時に姿を現したのは1803年のこと。米国大統領はトーマス

    221年ぶりに周期ゼミの2集団が同時に大量発生、江戸時代以来
    shinep
    shinep 2024/03/19
    結構最近に絶滅している年次集団の周期ゼミもいるんだ
  • 糞激増で寄生虫が激減、ヒマワリの花粉はハチの「虫下し」か

    ヒマワリの花畑で花粉を集めるマルハナバチの一種(Bombus impatiens)。(PHOTOGRAPH BY BILL BERRY, GETTY) マルハナバチなど、花の受粉を媒介する昆虫は、農薬や気候変動、生息地の消失、そして病気といった様々な脅威に直面している。マルハナバチの腸に寄生するクリシジア・ボンビ(C・ボンビ)という原虫(単細胞の微生物)もそのひとつだ。(参考記事:「マルハナバチが絶滅に向かっている、原因は高温」) この病原体には、ヒマワリの花粉が薬のように効く可能性が過去の研究で示されてきたものの、詳しいことはわかっていなかった。だが、2022年1月8日付けで学術誌「Journal of Insect Physiology」に発表された論文によって、驚くほど単純なしくみが明らかになった。 「ヒマワリの花粉をべたハチは大量の糞をします」と、論文の筆頭著者を務めたジョナサン

    糞激増で寄生虫が激減、ヒマワリの花粉はハチの「虫下し」か
  • 絶滅した巨大サイの新種を発見、パラケラテリウムの謎解明

    中国甘粛省で、巨大なサイの仲間パラケラテリウムの新種が発見された。頭骨の特徴から、現在のバクのように、柔軟性があり、物をつかむことができる鼻をもっていたと考えられる。(ILLUSTRATION BY YU CHEN) 現在のチベット高原は標高4000メートルもある広大な高原地帯だ。だが数千万年前には一部にまだ湿潤な森林があり、太古の巨大哺乳類の通り道となっていたらしい。 太古の絶滅巨大サイの化石が中国甘粛省で発見され、新種として6月17日付の学術誌「Communications Biology」に発表された。重さは最大でアフリカゾウの4倍に当たる24トンもあり、高さもキリンより高かったと見られる。 今回の新種は、パラケラテリウムの一種で、Paraceratherium linxiaenseと名付けられた。アジアの中央部には5000万年前から2300万年前ごろにかけて、角のない巨大サイの仲間

    絶滅した巨大サイの新種を発見、パラケラテリウムの謎解明
    shinep
    shinep 2021/06/26
    イラストの遠近感が狂って見える
  • アカシア、樹液でアリを奴隷に変える

    アリは、アカシアの樹液に含まれる酵素によって糖分依存状態に陥る。 Photograph by Alexander L.Wild 互いに利益を得ながら進化してきたアカシアとアリだが、その相利共生の関係(共進化)には、一方を依存状態に追い込む巧妙な戦略が潜んでいたことがわかった。 中央アメリカでは、アリがアカシアのボディガードの役割を担っている。はびこる雑草を防ぎ樹液を狙う動物から守るアリは、代わりに住処とエサを得る。自然界の代表的な共生関係の1つだ。 しかし、メキシコのシンベスタブ・ウニダード・イラプアト(Cinvestav Unidad Irapuato)研究所のマーティン・ヘイル(Martin Heil)氏は、アカシアの樹液が含む酵素によって、アリがほかの糖源を摂取できないように仕向けられている状況に気付いた。 住処と事を得るアリは、死ぬまで労働を強制されるのである。「受け身で移動でき

    アカシア、樹液でアリを奴隷に変える
    shinep
    shinep 2021/06/16
    単にアカシア以外から糖分を取る必要がないからでは……
  • ライオン、群れの王はメス 映画と違う野生の掟

    イオンは群れを作る唯一のネコ科動物。群れはメスたちで構成され、年長の子供たちは共同保育で一緒に育てられる。タンザニア、セレンゲティ国立公園で撮影。(PHOTOGRAPH BY MICHAEL NICHOLS, NAT GEO IMAGE COLLECTION) ライオンの群れはメスで構成されている。メスが群れの料の大半を調達し、侵入者からなわばりを守る。その「侵入者」も、なわばりの拡大を狙う、近くの群れのメスライオンだ。 世界的なライオン研究の権威で、米ミネソタ大学ライオン研究所所長のクレイグ・パッカー氏は、「メスのライオンは群れの核です。メスこそが「プライド」と呼ばれるライオンの群れの中心です。オスのほうは、群れにやってきたり出ていったりを繰り返します」と話す。(参考記事:「【動画】キリンにしがみつくライオン、意外な結末」) ところで、映画『ライオン・キング』の熱心なファンでもなけれ

    ライオン、群れの王はメス 映画と違う野生の掟
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    shinep 2019/08/09
    COI開示すき
  • 海水飲めないウミヘビ、水分補給の謎の一端を解明

    コスタリカ、ドゥルセ湾の入口付近の海面で休むセグロウミヘビ。(Photograph by Brooke Bessesen) 多くのセグロウミヘビは、一生を海の中で過ごす。めったに陸には上がらない。上陸したとしても、船を漕ぐパドルのようになった尾と、縦に平たくなった体のせいで這うことが難しく、陸では脆弱だ。猛毒を持つ彼らは、広く世界中の海に生息し、海流に乗りながら水面近くの魚を捕する。(参考記事:「セグロウミヘビ、「漂流」で太平洋を横断か」) 他の爬虫類と同じように、セグロウミヘビも生きるために水を飲まねばならない。しかし、常に海水に囲まれた状態で、一体どうやって喉を潤すのだろうか? 2月7日付けの学術誌「PLOS ONE」に、その謎の一端を解き明かした研究が発表された。(参考記事:「“2つの頭”を持つウミヘビ」) セグロウミヘビはかつて、周囲の海水をそのまま飲むのだと思われていた。「教科

    海水飲めないウミヘビ、水分補給の謎の一端を解明
  • 2種が1つに、“逆転進化”していたワタリガラス

    ワタリガラスの飛行能力は高く、アクロバティックな飛び方ではハヤブサやタカにも引けを取らない。(PHOTOGRAPH BY JOHN MARZLUFF) ワタリガラス (Corvus corax) は、特に珍しい鳥ではない。だが進化の道筋はかなり珍しいことが、最新の研究で明らかになった。 科学者たちが研究に使ったのは、過去20年近くかけてワタリガラスから採取したDNAサンプルだ。それは、北米西海岸のワタリガラスの祖先が、遺伝的に異なる3つの集団に分化していたことを示していた。さらに、そのうちの2つの系統が1つに合わさり、分化を逆戻りする過程の最中とみられるという。研究結果は3月2日付けの学術誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載された。 「長い間、私たちは種の進化を木の枝分かれのように考えがちでした。1つの枝から、新しい種が2つに分かれるというふうに」と、研究を主導した米スミソニアン保

    2種が1つに、“逆転進化”していたワタリガラス
  • 第3回 外来種の駆除を保全の目的にしてはならない理由

    海鳥が、森を作る。 海鳥が、海で魚やイカなどをべて、陸上でフンをすることで、栄養となるリンや窒素を森にもたらす。川上さんの研究で、そんな物質循環のビジョンが見えてきた。 そこで疑問に思うのは、こういった物質循環のありようが、森林にどのような変化を与えるのかということだ。海鳥がいるのといないのとでは、島の植物をはじめとする生き物の体を形づくる元素の「同位体比」が違うと前回書いた。ただ、それらは化学的には同じ物質だから、見た目も同じだ。もっと目に見える違いは出てくるのか。 ぼくの素朴な疑問に対して、まず当に目で見える大きな違いがあると川上さんは請け合った。 「これは、南硫黄島の近くの北硫黄島と比べるとすぐにわかります。人が住んで、ネズミが入って、ミズナギドリの仲間がいなくなった北硫黄島の森林って、もう見た目で南硫黄島の森林と違うんです。どんな違いだと思います?」 海からの物質輸送があったほ

    第3回 外来種の駆除を保全の目的にしてはならない理由
  • クローンを作って激増したザリガニ、秘密は染色体

    ミステリークレイフィッシュのゲノムを分析した結果、全てのサンプル個体は1匹のメスを祖先に持っていることが明らかになった。最初のクローンは、約30年前に水槽の中で生まれた。(PHOTOGRAPH BY FRANK LYKO, BKFZ) 全ては、1匹のメスから始まった。 1995年、米フロリダ州エバーグレーズでスラウクレイフィッシュ(slough crayfish、学名Procambarus fallax)と呼ばれる1匹のザリガニが捕獲された。ある愛好家が生き物フェアでそれを見つけて購入した。すると、なぜかそのザリガニは交尾相手なしに自分のクローンを作成して繁殖し始め、ミステリークレイフィッシュ(別名マーブルクレイフィッシュ、学名Procambarus virginalis)と呼ばれるようになった。 飼い主は、みるみるうちに増えるクレイフィッシュを飼いきれなくなり、ペットショップへ持ち込んだ

    クローンを作って激増したザリガニ、秘密は染色体
  • 第5回 なんと生き物の半分近くは寄生虫!?

    の紀伊半島の川で、渓流魚が1年間に得るエネルギーの6割を寄生虫ハリガネムシに行動操作されたカマドウマから得ていたという佐藤さんの研究は、世界的にも大いに評判になった。 というのも、ちょうど寄生虫が生態系にあたえる影響について注目されている最中だったからだ。 「僕が論文を出したのは2011年だったんですが、2008年に科学雑誌のネイチャーに、寄生虫が生態系の中でものすごいバイオマス、生物量を誇ってるっていう論文が出て、注目されました。前にも世界の既知種の半数近くが寄生虫である! という推定結果が出されて、寄生虫が生態系の中で大きな役割を果たしている可能性があるということ自体は言われていたんですが、はじめて量的にも大きな割合を占めることを示したんです。カリフォルニアの塩性湿地などで徹底的に生き物を集めて、その生き物に宿ってる寄生虫を徹底的に掘り起こして重さを計ったら、その湿地にやってくるす

    第5回 なんと生き物の半分近くは寄生虫!?
  • 単眼も複眼ももつ“目の工場”ケヤリムシの謎

    カリブ海にすむケヤリムシ、ビスピラ・メラノスティグマ(Bispira melanostigma)。(PHOTOGRAPH BY MICHAEL BOK) ケヤリムシは、動物というより羽根ぼうきに見える。海で泳いでいるとき、羽根のような触手の束が岩から生えていたら、それがケヤリムシだ。触手は口の周りから伸び、周囲の水中に含まれる微小な餌をこし取る。すぐそばまで近付くと触手はすぐに縮こまり、棲管(せいかん)と呼ばれる巣に引っ込んでしまう。この中に、ミミズのような細長い体が隠れている。 このようにすばやく反応できるのは、触手に目があるからだ。彼らケヤリムシは、不審者の接近を目の付いた口で監視できる「生ける羽根ぼうき」といえる。 最も単純な動物の目は、濃い色素のある光検出器からなる。この目で、持ち主はいわば「1画素」で世界を感じる。正確な像とは言えないが、光や影の方向を知るには十分だ。このように単

    単眼も複眼ももつ“目の工場”ケヤリムシの謎
  • 野鳥と人が蜂蜜めぐり「共生」、科学的に解明

    モザンビークのニアッサ国立保護区で、オスのノドグロミツオシエを手に乗せるヤオ族の蜂蜜ハンター、オーランド・ヤセニ氏。ノドグロミツオシエは研究のため一時的に捕獲した。(PHOTOGRAPH BY CLAIRE SPOTTISWOODE) ノドグロミツオシエ(学名:Indicator indicator、英名:ハニーガイド)と呼ばれるアフリカの小鳥は、人の声を聞きとり、その意味を理解できることが、最新の研究で初めて確認された。研究結果は科学誌「サイエンス」に掲載された。 モザンビーク北部。ある男性が声を震わせて特殊な音を出すと、ノドグロミツオシエがそれに気付く。男性は蜂蜜を求めて、ハチの巣を探しそうとしている。ノドグロミツオシエは、彼を巣の場所まで案内し、ごほうびに人間が取り出したハチの巣をもらう。 飼い慣らされた種が人間とコミュニケーションを取れることはよく知られているが、「野生動物と人間も

    野鳥と人が蜂蜜めぐり「共生」、科学的に解明
  • 娘の体内で“父親”が受精させる昆虫

    ワタフキカイガラムシの母と子。メスの体の後半部はほとんどが卵嚢で、分泌されたロウ物質で覆われている。 Photograph courtesy Peter Hollinger 害虫の一種ワタフキカイガラムシのメスは、父親の精子から発生した“クローン”を体内で成長させる。いずれオスが不要になる日が来るのかもしれない。 ワタフキカイガラムシは体長5ミリほどに成長する農業害虫だが、最近、新たな現象が確認された。受精卵からメスの個体が発生するとき、余分な精子が“娘”の体内で組織に成長するというのだ。 この寄生的な組織は遺伝的にはメスの父親と同一であり、体内に生息して卵子を受精させる。つまり、メスは雌雄同体となる。メスが産む子にとって、父親は遺伝的には祖父でもある。 研究責任者でイギリス、オックスフォード大学の進化理論学者アンディ・ガードナー氏は、「オスとの交尾がなくなったわけではないが、寄生的なオス

    娘の体内で“父親”が受精させる昆虫
    shinep
    shinep 2016/06/01
    無性生殖への進化は、長い目で見ると不利
  • ペニスでメスの首刺すネジレバネ、壮絶な繁殖行動

    ハチの腹部に寄生しているメスに生殖器を挿入しようとするネジレバネのオス。(PHOTOGRAPH BY HANS POHL, FRIEDRICH SCHILLER UNIVERSITY) ある種の動物にとって、セックスは愛というより戦闘行為であるようだ。 ミミズ、クモ、カタツムリ、ナンキンムシなど多くの動物では、オスがメスの体にペニスを突き刺し、体内に直接精子を注入する「外傷性受精(traumatic insemination)」を行うことが知られている。(参考記事:「メスしかいないサラマンダー、驚きの利点判明」) 今回、同じ方法を行う動物が新たに1種加わったことが、科学誌『サイエンティフィック・リポーツ』で発表された。ネジレバネ亜目の寄生昆虫 Stylops ovinae だ。(参考記事:「寄生昆虫、琥珀の中の古代生物」) ドイツ、フリードリヒ・シラー大学イェーナのハンス・ポール氏らは、高

    ペニスでメスの首刺すネジレバネ、壮絶な繁殖行動
    shinep
    shinep 2016/05/23
    ネジレバネは、宿主の寿命を延ばしたりと興味深いことがまだまだある
  • 謎のウロコ地形の正体はミミズの糞の山、南米

    南米の湿地帯を埋め尽くす謎の塚「スラレス」を上空から撮影した。(PHOTOGRAPH BY JOSÉ IRIARTE) 南米コロンビアとベネズエラの熱帯湿地に、「スラレス(surales)」と呼ばれる謎の地形がある。空から見るとウロコ模様、近くから見るとこんもりとした小さな塚。高さは30センチのものから2メートルを超えるものまで、無数に並んでいる。 今回、この謎めいた塚の正体を研究者らが突き止め、5月11日に科学誌『PLOS ONE』に論文を発表した。なんとミミズの糞の山である可能性が高いという。(参考記事:「アマゾンの不思議な構造物「シルクヘンジ」、正体が判明」) 謎の地形「スラレス」 「スラレスの存在は以前から知られていましたが、その正体や詳しい場所については誰も何も知りませんでした」と、ミミズを専門とする生物学者で、土壌科学者でもあるアン・ツァンゲーレ氏は言う。彼女自身、数年前に科学

    謎のウロコ地形の正体はミミズの糞の山、南米
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