(文春新書・799円) 身体のことは身体に じつは書評するかどうか、かなり迷った。そもそも書評するまでもない。なぜならだれが読んでも、よく理解できるに違いないからである。文章は平易で、論理の筋は通っている。ゆえに余計な説明はいらない。ただ最近ある雑誌でこの本の内容にちょっと触れた。そうしたら編集者から訂正を求められた。私が「著者の主張に賛成だと思われると困る」という意見が付いてきた。もちろん雑誌にはそれを出版している側の都合や思いがあるから、素直に訂正に応じた。私は自分の意見を修正するのに、ほとんど抵抗がない。 ではなぜ書評か。知る人は多いと思うが、著者は「ガンと闘うな」というお医者さんである。乱暴にまとめれば、その著者がさらに健康診断は有害無益だと主張したのが本書である。著者の主張はすでに学問の域を超えて、いわば政治化している。本書にちょっと触れただけで、訂正を求められたという事実は、私
ベネズエラの最高裁が3月29日、同国議会から立法権を奪い、最高裁が立法府を代行する決定を下したと、3月30、31日付ブラジル国内紙・サイトが報じた。 同国議会は2015年末の選挙で、マドゥーロ大統領に反対する野党議員が多数派を占めるにいたった。大統領寄りの最高裁はこれまでも50回以上にわたって議会の決議を無効にしてきたが、遂に三権分立が崩れ、事実上、マドゥーロ大統領が全てを握る独裁体制となった。 ベネズエラ最高裁は、議会が2016年1月に選挙法違反の疑いがある野党議員3人の就任を宣言した時から、議会は法を無視しているとし、様々な形で議会の決定を無効化してきた。3月28日には議員の不逮捕特権を取り上げて、政府が野党議員を即刻逮捕する許可も出しており、30日には立法権も奪った。 最高裁は3月30日の決定について、「議会が法を無視して立法府としての機能を欠く間、この状態は続く」としており、
ハンナ・アレント(1906-1975)の蔵書がpdfで公開されているようです。 例えば、アリストテレス『ニコマコス倫理学』の英訳版、Aristotle, Nicomachean Ethics (Translated, with introduction and notes by Martin Ostwald, The Bobbs-Merrill Company)のページはこんなふう。 鉛筆で薄く書き込みされています。アリストテレスの本のどこが気になり、どのような触発を受け、何を思い浮かべたのか、そして何を書いたのか、そうした読書という営みの痕跡が垣間見えます。 もうしばらく、いくつかのメモを眺めてみないと、私にはアレントの手がにわかに判読できませんが、自分の読解と重ねたり比べたりしてみるのもいいですね。 いつ頃からか、人がどのように本を使ってきたのか、ということに関心がわいて、関連文献など
「大学の学びで役に立たないものはない」 漫画家・京都精華大学教授 すがやみつる 「インベーダーゲーム」が社会現象を巻き起こした1979年、小・中学生に爆発的な人気を誇ったのが『月刊コロコロコミック』で連載された漫画『ゲームセンターあらし』だ。その作者である漫画家すがやみつるさんは、54歳で早稲田大学人間科学部通信教育課程(以下、eスクール)に入学。その後、同大学院人間科学研究科修士課程も修了し、現在は京都精華大学の専任教授として学生指導にあたっている。漫画家・作家として活躍しながら大学で学ぼうと思った理由、そして「大学で学ぶことの意義」とは何だろうか。 「やる気」で漫画家になり、「熱気」で人気作家に 中学生の頃から『仮面ライダー』や『サイボーグ009』の作者である漫画家・石ノ森章太郎さんに憧れていたというすがやさん。高校卒業後、何人かの漫画家のアシスタントを経て、憧れだった石森プロに所属。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く