この記事の3つのポイント 「内部告発すべきなんて言えない」という議論がある 内部告発をした多くの人はその後、後悔している 「徳倫理学」の観点からも内部告発は推奨できない 「ビジネス倫理学」では、企業組織の倫理や企業の不祥事などを題材として哲学者や倫理学者が研究を行っている。ビジネス倫理学が専門の慶応義塾大学商学部准教授の杉本俊介氏は、学生時代に「たとえ正義のためであっても、企業などの組織で内部告発すべきなんて言えない」という主張を読んで驚いたことがあった。しかし、研究者となった今では、その主張に賛成しているという。なぜだろうか。 前回(参照:「謝罪会見で『信頼の回復に努める』と言うべきではない 倫理学者の警鐘」)は、「不祥事を起こした企業は、信頼を回復するために努力してはいけない」という、ぎくりとするような主張について解説してもらいました。最初はのけぞりましたが、その理由がわかると、なるほ
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