データ流通市場が普及する環境が整ってきた。サービス事業者が現れ、異なる事業者間で相互にデータを交換するためのルール作りも始まった。普及すれば、IoT事業の在り方を大きく変えられる可能性がある。センサーが、無関係な事業者間で共有して使うシェア型となり、収益モデルにも影響するからだ。 「(ばら撒かれた)センサーを複数の事業者がシェア(共有)する世界を作って、自社製品(ハードウエア)にこだわらない課題解決型事業を構築したい」(オムロン 技術・知財本部 IoT戦略推進プロジェクトリーダの竹林一氏)。データ流通市場の普及を見越して、将来のIoT(Internet of Things)事業モデルを見直そうとする動きが出てきた。 センサーを割り勘で設置 オムロンが考えるシェア型の世界とは次のようなものだ。既存の多くのセンサーは、敷設者や所有者が特定目的のために使っている。オフィス内の温度センサーを空調機