WHO=世界保健機関は、抗生物質がほとんど効かない多剤耐性菌の中でも特に警戒が必要な12の菌のリストを初めて公表し、新たな抗生物質の開発を急ぐとともに、ヒトや家畜に対し抗生物質を必要以上に使わないよう呼びかけています。 最も危険性が高いものには、アシネトバクター、緑のう菌、エンテロバクターの3つの菌が挙げられ、病院などで感染が広がると死亡する患者が出る可能性があることや、耐性菌にも効くとされる最新の抗生物質さえ効かなくなりつつあると指摘しています。 次に危険性が高いものには、ヘリコバクター・ピロリ、サルモネラなど6つの菌が挙げられ、感染した場合、治療が難しくなるおそれを指摘しています。 12の菌はすべて、新たな抗生物質への耐性を比較的、容易に獲得できることや、耐性をほかの菌に遺伝情報として伝える能力を持っていて、抗生物質が使われれば使われるほど、より速いペースで耐性を獲得するいうことです。