最近、バスタブの動きがとても気になっている。筆者は旅行ジャーナリストという立場で世界中のホテルやスパを取材しているが、バスタブやバスそのものを巡る環境は、日進月歩に進化を遂げ、存在価値を高めている。 皆さんは、「リビングバス」という言葉をご存知だろうか? 7、8年前から、デザインやインテリア業界で使われはじめた概念だ。この言葉には、バスタブのデザインはもちろん、コーディネートするインテリアや内装、いわゆるバスを取り巻く新しいリビング環境が含まれている。「リビングのようなくつろぎを提供する、快適なバス環境」とでも言えばいいだろうか。今では一般的なメディアでも使われるようになったので、聞いたことがあるかもしれない。 近年、ストレスの多い社会環境のなか、よりリラックスした暮らし方を世の中は求めている。その1つの解決として、風呂が持つ潜在的な魅力──癒やし効果やコミュニケーション機能──をもう一度