2016.12.31 14:00 「ゴミ」と見なされている男たちの性を、スマートに捉えなおすことは出来るのか? 坂爪真吾『男子の貞操』 批評家・杉田俊介さんと、まくねがおさんが、これからの「男らしさ」を考える連載「男らしくない男たちの当事者研究」。前回から現在の「男性論ルネッサンス」再考のために、田中俊之さん、坂爪真吾さん、二村ヒトシさんの著作を取り上げています。今回は坂爪真吾『男子の貞操――僕らの性は、僕らが語る』(ちくま新書)が掲げるリベラルでスマートな男性像について話し合います。 僕らの性は、見えないものにコントロールされている杉田 さて、前回取り上げた田中俊之さんの『〈40男〉はなぜ嫌われるか』(イースト新書)に続いて取り上げるのは、坂爪真吾さんの『男子の貞操――僕らの性は、僕らが語る』(ちくま新書)です。 ・ありのままを見つめられない男性には、「心の醜形恐怖」がある? 「男性論ル
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「聞いてください! 彼がこんなひどくて……」といった恋愛相談を数多く受けますが、「そんな彼は今すぐ別れた方がいい」と忠告したくなる、根っからの悪い男性はほぼいません。イライラしたり、ムカついたりする気持ちも十分に理解できますが、大体の問題は、「男はみんな5歳児である!」と思えば解決できるのです。 「男はみんな5歳児である」。これはイライラすることなく、相手をありのままの姿で受け入れるのに最も簡単な思考法です。 なぜ5歳児なのかというと、5歳児というのは、小学校に上がる前の幼稚園や保育園では一番上の学年です。小学校に上がると勉強や運動で否応なしに「現実」を突きつけられ、社会に適応していく方法を覚えていきますが、5歳児にとって世界=自分。自分は世界の頂点であるという感覚で生きていて、男性の人生の中でプライドがマックスの時期が5歳なのです。 男性は好きな女性の前では特に、ありのままの自分を受け入
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