『プロ作家になるための四十カ条』(若桜木虔著、KKベストセラーズ)は加藤廣氏など18名の生徒をプロデビューさせたという小説家養成講座の講師が書いた小説の書き方本だ。普通の小説の書き方本が面白い小説を書く方法を説いているのに対し、本書は新人賞を突破する小説の書き方を説いているので、より実践的だ。 本書によると、新人賞はおおよそ下記のような配点で採点される。 1新機軸・斬新さ……三十五点(テーマのオリジナリティ) 2人物造形……二十五点(キャラクター設定の巧拙) 3物語展開の面白さ……二十五点 4動機のよさ……十五点(主人公のモチベーション) 七十点が予選通過ライン、八十点が最終選考ラインで、九十点以上の最高得点者が受賞する。1の配点が最も高いため、いくら面白い話が書けたとしてもオリジナリティがないと受賞できないのだという。 また、 1主要登場人物のキャラクター設定がステレオ・タイプで個性に欠