今年の夏は全国的に猛暑が続き、「熱中症により○○人が救急搬送された」というニュースが連日のように報じられた。しかし救急搬送された人の中には、思わず「なぜ?」と尋ねたくなるような人がいるのも事実だ。 一風変わった症例に出くわしたとき、医師はどうやって治療法を決めるのだろうか。実は参考書がある。『マイナーエマージェンシー 原著第3版』(大淹純司監訳、エルゼビア・ジャパン/医歯薬出版刊)は、その名の通り「珍しい急患」にどう対処するかを11領域、184項目にわたって解説している。 同書には「異物―直腸」という項目がある。そこには「肛門に入ったレモンや瓶、バイブレーターが取れなくなった」という場合の取り出し方が、図解入りで掲載されている。 尻に異物が入って取れなくなり、困って病院に駆け込んでくる患者は一定数いるようだ。ほかにもバット、ビール瓶、電動歯ブラシ、キュウリやトウモロコシといった報告もある。
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