1年間で600万人が死ぬ。2030年までには死者数は年800万人に達するー。 世界保健機関(WHO)は先月、人体に害を及ぼし、死に至らしめるある製品についてのリポートをまとめ、各国に警鐘を鳴らした。その製品は、たばこ。ノンスモーカーでも他人が吸ったたばこの煙にさらされる「受動喫煙」で約1割、つまり60万人が、がんなどで死ぬという。たばこの箱から銘柄ロゴを全面的に取り除く。たばこのかわりににんじんスティックを食べる。世界各国で、愛煙家の手からたばこをとるためのあの手この手の取り組みが繰り広げられている。 5月31日はWHOが制定した世界禁煙デー。日本各地でもシンポジウムやイベントが行われ、啓発運動が行われた。神戸市は庁舎内を全面禁煙。無煙たばこや電子たばこも禁止され、本庁舎内にあった全ての喫煙スペースが撤去された。一方、広島市の平和記念公園では1日限定でたばこの喫煙が禁止され、内外の観光客も