震災への予感がうむ不思議な緊張感 NHKの朝ドラ『あまちゃん』が快進撃を続けている。4月の放送開始初回から視聴率20%超を達成、その後も人気を保ち、毎朝、2000万人以上もの熱い視線を集めている。 同枠は半年クールで東京・大阪の局が交互に制作、『ゲゲゲの女房』(2010年度上半期)、『カーネーション』(2011年度下半期)、『梅ちゃん先生』(2012年度上半期)等、近年でも人気作品はあった。けれど今期の『あまちゃん』の場合、いささか様相が異なる。視聴率以上に話題性が突出しているのだ。たとえば「週刊現代」「週刊ポスト」のビジネスマン週刊誌や女性週刊誌ではこのところ毎週、数ページもの『あまちゃん』特集記事を組んでいる。私自身が毎週コメントを求められ、遂には「女性自身」に〈週刊『あまちゃん』批評〉なる連載まで持つことになった。週刊誌に限らない。新聞やテレビでも“あまちゃん現象”と騒がれている。な