このままでは、2040年ごろには年に20万人が「孤立死」するようになる。この人を最近見掛けなくなったという話から、役所の人が亡くなっていないか訪ね歩く。今、孤立死は3万人とみられ、全体の125万人の死亡数と比べれば、100人に3人いるかどうか。それが、5人亡くなれば1人近くは引き取り手がないとなって、行政の仕事になる。 自治体はホームレスで亡くなった人の数を教えてくれないという。貧困地区を抱えている自治体にはそういった問題もある。根底に経済格差があるので、今後は農村部でも、70~80代の親と40~50代の息子との3人で住んでいる家庭が多いだけに増えてくるだろう。 ──引き取り手がいない? 今、平均寿命を迎える世代の未婚率はざっと3%。50歳時点での生涯未婚率は15%だから、この理由だけでも孤立死は5倍に膨らみかねない。しかも、この世代は離婚率も高まっていくし、子どものいない人も多い。今から