東芝が巨額損失を発表し、原子力ビジネスのリスクが改めて浮き彫りになった。多くの業界関係者は福島第1原子力発電所の事故が転機になったとの見方を示すが、その意見に真っ向から反論する専門家がいる。日本エネルギー経済研究所の村上朋子・研究主幹は「原子力業界が直面する苦境のほとんどは、事故以前から顕在化していた」と指摘する。いつが転機だったのか、話を聞いた (聞き手は小笠原 啓) 村上 朋子(むらかみ・ともこ)氏 日本エネルギー経済研究所 戦略研究ユニット 原子力グループ マネージャー 研究主幹 1992年東京大学大学院工学系研究科原子力工学専攻修士課程修了。日本原子力発電などを経て、2005年に日本エネルギー経済研究所に入所。2011年から現職。専門は原子力工学(炉心・燃料設計及び安全解析)、原子力産業動向など 東芝が2月14日、米国の原子力事業に関して7125億円の減損損失を計上すると発表しまし
共通ポイント「Ponta」を運営するロイヤリティマーケティングが近くツイッターと提携することが本誌取材で明らかになった。加盟店の取り扱い商品などに関してつぶやくことで「Pontaポイント」を発行。加盟店はつぶやいた利用者が実際に来店したかどうかを計測可能になる。
軽自動車と新幹線 最近、私の注意を引く2つの記事がありました。1つはインド新幹線に関する次の記事です。 「インド新幹線、9月にも事業化調査JICA理事長が意向」 (日本経済新聞 朝刊 2013年6月19日) この記事は、インドの高速鉄道計画に関して候補が日本の新幹線に事実上絞られており、この事業化調査で新幹線のインド導入が現実味を増していることを伝えています。 もう一つは軽自動車に関する次の記事です。 「都会人 軽に走る 安い維持費、高いデザイン性 若い男性も支持」 (日本経済新聞 朝刊 2013年6月19日) このところ軽自動車の人気が高く、軽自動車の保有シェアが37%に達しており、各社とも軽自動車に力を入れていることはよく報道されています。この記事では、地方を中心に生活の足として用いられてきた軽自動車が、「超ハイト型」やデザイン性の高いタイプ、またオプションで「アクセルの踏み間違い防止
前回、7月7日付本欄の「核燃料サイクルは破綻している」には数多くの反響と賛否両論のご意見をいただいた。今回はその続編を掲載する。 恥を忍んで我が家の「電気ご使用量のお知らせ」(検針票)まで公開した結果、「電気代が2万円と言うのを見て、非常に高コストな生活をされているのだなと思いました」という、もっともなご指摘まで受けてしまった。そのご批判に応えるべく、というわけでもないが、我が家もご多分にもれず、この夏はできる限りの節電を励行している。 7月分(6月16日~7月18日、33日間)は前年同月比15.6%減と、世間一般の目標である15%減をクリアし、8月分(7月19日~8月16日、29日間)に至っては同45.1%減という大幅な節電に成功した。これで胸を張って経済産業省の「節電アクション」の達成賞にも応募できようというもの。これもまた、昨年まで浪費しすぎていたから大幅に減らせるのだ、という誹りを
「イノベーション」――。日本語で「技術革新」などと訳されるこの言葉を聞くたびに、いつもモヤモヤしたものを感じていた。この言葉が良く使われる文脈をざっくり言うと、下記のようなものだ。 「少子高齢化による人口減少や産業空洞化、市場の成熟化などで日本経済(企業)は苦境に陥っている。でも、日本企業にはまだ技術力やモノ作りの力など、優れたところがたくさんある。そうした優位性を生かしてイノベーションを起こす。(イノベーティブな)製品を開発し、世の中に提供していかなければならない」。 経営者へのインタビューでこうしたコメントを聞く機会は、これまで何度もあった。人生経験豊富で優秀、かつはるかに年上の人物にそう言われると、思わず納得してしまう。だが、後から考えてみると、どうもピンとこないのだ。所詮は一介のサラリーマンである筆者としては、やはり自分が現場にいて経営陣や上司から「イノベーティブな製品を作れ」と言
産業遺産という言葉をご存知だろうか。かつて、その地域で繁栄した産業の姿を伝える遺構や遺物のことで、日本では特に明治以降の近代化に貢献した工場や鉱山を指すことが多い。近年では、地域活性化のための観光資源としても注目を集めている。 5月の大型連休に、その代表例である愛媛県新居浜市の旧別子銅山を訪れた。山間部の細い道を登った先に、巨大な石造りの遺構がある。銅山が繁栄した昭和初期にかけて、採鉱本部があった「東平地区」だ。森の中に忽然と貯鉱庫跡が姿を現すことから、「東洋のマチュピチュ」と呼ばれ、四国外からの観光ツアーも多い。 貯鉱庫跡の周りには、木々に隠れて無数の住居跡が広がっている。建屋は取り壊され、石垣や炊事場の跡が残るのみだが、最盛期には数千人が暮らし、小中学校も持つコミュニティーを形成していたのだ。だが、鉱石の枯渇などから銅山は1973年に閉山。山の中にほかに仕事があるはずもなく、鉱夫は山を
韓国サムスン電子のスマートフォン「ギャラクシーS」をアピールするNTTドコモの山田隆持社長(左)。海外機種は携帯電話会社にとっても重要な戦略製品となった(写真:Keizo Mori/アフロ) 確かに最近の家電量販店の携帯電話売り場は、海外機種の展示が国内機種と同程度か、それ以上のスペースを占めるようになりつつある。ある家電量販店で店員に話を聞くと、今夏モデルとして発売されたギャラクシーSやエクスペリアの新機種は、発売前から予約が殺到して品薄になるほどの人気ぶりだという。 数年前にある海外の携帯電話メーカーを取材した時、営業担当者から「日本の売り場では、海外機種というだけで手にも取ってもらえない」という愚痴を聞いた。当時は携帯売り場の店員さえも海外機種の説明を嫌がる状況で、売り場の隅に追いやられていたのを記憶している。その頃を振り返ると、現在の海外機種の人気ぶりは隔世の感を禁じえない。 日本
6月半ば、韓国に出張しサムスン電子を取材する機会に恵まれた。日本サムスンの好意を得て、3日間で半導体部門、液晶パネル部門、携帯端末部門などを回ることができた。 帰国後、急いでまとめたのが「日経ビジネス」6月27日号の「快進撃止まり、正念場」の記事である。そのタイトル通り、サムスン電子は今、業績悪化に苦しんでいる。 昨年までの威勢はどこへ… 筆者にとって韓国でのサムスン電子取材は昨年3月に続き2回目だった。昨年は同社の業績は絶好調で、2010年1~3月期の連結営業利益は4兆4100億ウォン(約3307億5000万円)と、過去最高を達成。現地で会った「サムスンマン」たちは皆、自信をみなぎらせていた。 それから1年余り。2011年1~3月期の連結営業利益は、前年同期比33%減の2兆9500億ウォン(約2212億5000万円)にとどまった。4~6月期の連結営業利益も前年同期比26%減の3兆7000
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