長年、サービス産業の労働生産性の低さが課題として指摘され続けているにもかかわらず、これまでサービス産業の働き方に抜本的変化は起きてこなかった。これから生産年齢人口が減少していくなかで、サービス産業における働き方改革は待ったなしの状況だ。 どうすれば、サービス産業は働き方改革を実行し、労働生産性を高めることができるか。 サービス産業に適用できるこれからの「新しい働き方」を提言する。 コンテンツ 宿泊業の「働き方改革」10のキーワード 日本のサービス産業の生産性は低い。人口減少と少子高齢化が進む日本では、近い将来、人手不足が深刻化する。そこで求められるのが「働き方改革」である。 【インタビュー】宿泊業における「働き方改革」の先進事例 インバウンド需要の増加により、宿泊業へのニーズは拡大中だ。しかし、今後はスタッフの高齢化や人材獲得競争の激化などが進み、人手不足が深刻化すると予測されている。未来
リクルートワークス研究所が毎年実施している研究プロジェクトなどを取りまとめた研究論文集です。毎年、編集・発行されています。
日本企業の積年の課題の一つに、社員の自律的なキャリア形成がある[1]。ポジションアップが行き詰まる中高年以降において、キャリアの自律性が欠ければ、仕事に対するモチベーションの維持が難しくなり、定年までなんとなくやり過ごすことにもなりかねない。それにもかかわらず、日本企業の管理職の多くは、自律的なキャリアを築けないままでいる[2]。 自律的にキャリアを築くためには、自身のキャリアを棚卸しして、将来を展望する必要がある。その契機となるのが「キャリアデザイン研修」である。そこで、本コラムでは、キャリアデザイン研修の実施の有無に着目して、日本企業のキャリア形成に関する現状を概観したい。 「Works 人材マネジメント調査 2013」(東証一部上場企業238社から得た回答)によると、40歳代を対象とするキャリアデザイン研修を実施している企業の割合は17.6%、50歳代対象も29.0%に過ぎない(図表
後編では、IoT技術を活用した行動データに着目し、ピープル・アナリティクスの可能性に迫っていきます。行動データによって私たちの意思決定はどう変わっていくのか。長瀬氏と鹿内氏の対話からそのヒントを探ります。 データで自分の行動特性が明らかになる 鹿内:以前、行動・コミュニケーションデータに関する実証実験をしました。名札型のセンサーバッチを活用して営業部門の方々の社内の行動・コミュニケーションをデータ化したところ、興味深い結果が出ました。ある社員は上司からはおしゃべりだと見られていました。その社員を参加者全員のデータと比較すると、会話している人数はやはり多いんですね。また、フリーアドレスのオフィスを動き回る数値も高かったのですが、実は会話をしているなかで発言している割合は平均以下だったという結果が出ました。 実はおしゃべりじゃなくて聞き上手だったんです。この結果には本人も驚いていました。自分の
人事のデータ活用に注目が集まっています。では、人事の業務において、具体的にデータをどんなシーンで活用していくことができるのでしょうか。意思決定論の研究者である長瀬氏に認知神経科学を研究してきた鹿内氏がインタビューを行い、人事の意思決定におけるデータ活用の方法を探りました。前編では、私たちの意思決定のメカニズムから、意思決定におけるデータ活用の注意点に迫ります。 意思決定は直観と分析の折り合い 鹿内:いま私たちは人事データを活用した分析に注目しています。今日は、意思決定の研究者である長瀬先生に、様々なデータを活用することで、これからどのように人事の業務が変わっていくのか、お話を伺いたいと考えています。まず、先生はどのようなアプローチで意思決定をご研究されているのか、教えていただけますでしょうか。 長瀬:私が研究しているのは意思決定論のなかでも行動意思決定論というもので、人間の判断や意思決定が
アリストテレスも素粒子物理学者も。人類を悩ませる<時間>とは何か? 「時間とは何か?」。 紀元前4世紀。アリストテレスによって投げかけられた疑問は、2500年たった今も謎に満ちたままである。 「時間は、運動(物事の変化)の前後における数である」(アリステレス) 「飛ぶ矢は、一瞬一瞬では静止している。静止している矢をいくら集めても、矢は飛ばない」(ゼノン_紀元前5世紀) 「天井から吊るされたランプの揺れが大きい時の往復時間と、小さくなった後のそれはどちらも同じ」(ガリレオ・ガリレイ_1583年) 「絶対的な、真の、数学的な時間は、(中略)均一に流れる」(アイザック・ニュートン_1687年) 「運動する時計の進みはゆっくりになる。運動の速度が光の速さに近づくほど時間の遅れは強まり、光の速さに達すると時間は止まる(特殊相対性理論)」(アルバート・アインシュタイン_1905年) 「一度混ぜたコーヒ
企業の人事担当者が直面する課題は、実に多様で複雑だ。何から着手すべきか、優先順位づけが極めて難しい。その背景には、人事課題は相互に複雑に絡み合い、構造化しにくいことがある。そこで、本コラムでは、「Works 人材マネジメント調査」で示された26の人事課題の項目間の関係を可視化してみよう。 図1は、回答企業176社の人事部門が認識している人事課題と特に重要な課題をまとめたものである。「次世代リーダーの育成」(94.3%)、「ダイバーシティ(女性等)の推進」(92.0%)、「新卒採用力の強化」(88.6%)、「メンタルヘルスへの対応」(86.9%)の順に高い。これらは、日々見聞きすることも多い、日本企業に共通する課題といえる。 重要度で見ると、「次世代リーダーの育成」(46.0%)、「ダイバーシティ(女性等)の推進」(43.2%)、「グローバル人材の育成」(30.1%)の順となる。これらは、事
2 N o . 1 2 7 D E C 2 0 1 4 - - - - J A N 2 0 1 5 N o . 1 2 7 D E C 2 0 1 4 - - - - - J A N 2 0 1 5 C O N T E N T S /松尾 睦氏 (北海道大学大学院経済学研究科 教授) 5 現場のマネジャーの “育成スキル” とは はじめに: 「論理」 で 「割り当てる」 だけでは割り切れない 4 4 部下を育てる ジョブアサインの 愛と論理 第 1 特集 育て上手のマネジャーに学ぶジョブアサイン CASE1 日本企業の場合 新人半数の店舗が全国トップの理由/ガリバーインターナショナル CASE2 外資系企業の場合 議論して手を挙げる “ジョブアサイン” /ユニリーバ・ジャパン CASE3 看護師の場合 目標の “卵” を部下に探させる/病棟看護師 CASE4 スポーツの場合 目標、 ロール
アプリ制作から作曲活動まで副業OK 来訪者同士や社員が自然に交流できる待ち合わせスポット「サイボウ樹パーク」で サイボウズは日本でも数少ない「副業OK」の会社だ。平日は通常通りサイボウズで勤務するが、土日は仲間と起業した会社でアプリやゲームソフト制作に携わる人がいる。研究開発系のエンジニアなら大学や各種セミナーなどで講師をして報酬をもらうケースもある。中には学生時代から続けている音楽ソフトを使った楽曲をアーティストに提供している人もいるという。「ある社員の場合、サイボウズで週5日働いて土日は別の会社でも働いていたんですが、先日『土日の会社の仕事を増やしたいのでサイボウズは週2日勤務にさせてください』と相談がありました」と苦笑するのは同社のワークスタイル変革の先頭に立つ事業支援本部長の中根弓佳氏。「例えばエンジニアが論文を発表することでその人の市場価値が上がるのは喜ばしいこと。結果的に起業し
人事はこれまでどのようにデータと向き合ってきたのでしょうか。そして、これから人事は本当にデータを活用して「ピープル・アナリティクス」を実現できるのでしょうか。 2016年10月某日、この問いのヒントを得るために、企業で人事に携わる6名(※)の方々による「ピープル・アナリティクス」について語り合う覆面座談会を開催しました。 ※電機メーカー(2社)、化学メーカー、IT、サービス、金融の人事に携わる6名の方々 一番のボトルネックは「続かないこと」 -これまで人事部門でデータをどのように活用してこられましたか。 サービス:私たちは人事システムに過去からのデータを蓄積しています。でも、正直、どう分析したら意味のある結果が出るだろうか、とか、このデータでよかったか、など以前から疑問が絶えません。 20年ぐらい前から、本人にスキルや希望を登録してもらい、その蓄積されたデータに基づいた異動調整をしてきまし
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く