三井不動産は1日、渋谷区・宮下公園の再開発のための解体工事に着工した。公園前には、計画に反対する市民らが集まり「工事を止めろ」と抗議の声を上げた。 朝9時すぎ、建設会社の作業員30人ほどが公園内の重機の移動を開始。チェーンソーやショベルカーを使って、木を引き抜く作業をはじめた。公園前には、野宿労働者や支援者など20人が駆けつけ、「宮下公園を存続させよう」という横断幕を広げ、「公園の木を切るな」「ビルとホテルにしないで」と声をあげた。 宮下公園をめぐっては、渋谷区が2009年、スポーツメーカーのナイキとネーミングライツ契約を結び、スポーツパークを建設。その際、公園内で生活していた野宿者などを強制的に排除する行政代執行を実施。排除に問題があったとして、渋谷区は裁判で敗訴している。 しかし、渋谷区は五輪開催が決まると、耐震工事を名目とした、大規模な再整備事業を計画。翌年3月、高層ホテルを建設する