政治情勢の一寸先は闇、とはよく言ったもの。 9月1日の民進党臨時党大会における代表選挙が始まりだった。前原新代表の幹事長人事の不手際から、野党側の態勢不備とみての政権側からの解散風。まさかと思っているうちに解散が現実のものとなった。17日の朝刊が一斉に解散本決まりと報道し、総選挙は「アベ改憲政権」対「立憲野党連合」の対立構図かと思いきや、今週になって思いもかけない突風にかきまわされる政局模様。 これまで選挙共闘を目指してきた「市民と野党」を糾合する大義は、憲法擁護である。明文改憲阻止だけではなく、平和・民主主義・立憲主義の堅持でもある。具体的には、戦争法の廃止、共謀罪の廃止。アベ政権打倒は共通のスローガンではあつたが、けっしてこれを自己目的とするものではない。 誰もが改憲勢力と護憲勢力との壮大な選挙戦の構図を思い描いていた。当面は議席の3分の1の確保が現実的目標。小選挙区基調の現行制度でも