システム開発の目的やシステムの実現手段を、我々の業務要件に沿って明文化できる能力を備えたITベンダーは魅力的だ。そういう力のあるソリューションプロバイダは、ユーザー企業の経営状況やビジネス目標、課題などの情報収集に熱心なもの。彼らの営業スタイルは、自社の都合で製品やサービスをユーザー企業に売り込もうというのとは違う。 当社は昨年5月、全世界で利用する基幹系システムを使い、貨物追跡データや当社倉庫で預かっている品物の入出庫データなどを、顧客に対してリアルタイムで提供できるようにした。この世界共通システムの構築を担当したのがインドの大手SIerだ。 このインドの大手ベンダーの営業担当者は本当に熱心だった。コンペの段階の話だが、同社の担当者は当社のWebサイトに300回以上アクセスしていたことがシステムログから分かった。「案件の獲得に必死なんだ」と感心した。 現在の日本のITベンダーはどうか。「