WhyではなくWhatから始める~リコーの業務改革、その勘所 遠藤紘一 リコー 取締役専務執行役員 日高信彦氏 ガートナー ジャパン 代表取締役社長 リコーは1990年代前半の危機を乗り切り、その後、快進撃に転じたが、同社の原動力となったのは業務改革とIT(情報技術)だった。IT利用に基づく業務改革を推進する組織「IT/S委員会」を94年から設置している。IT/S委員会にかかわり、その後も、業務改革を手掛けてきた遠藤紘一専務執行役員に、業務改革のポイントを尋ねた。遠藤氏は「企業の現場では、いきなりなぜ(Why)を議論するケースが多い。これは患者の症状を分析しないまま治療を始めるようなもの。なに(What)を追求し、細部にある問題を突き詰めよ」と語る。さらにリコーは,過去の経験から得たノウハウを同じ立場のユーザー企業に提供していく。ERPパッケージ(統合業務パッケージ)を導入する前に必要なB