地方公務員の方達に配られる冊子へ寄せた言葉です。(8月に書きました。)☆☆☆この世は無常なのだ。心のなかで何度も言い聞かせる日々が続いています。東日本大震災から5ヶ月が過ぎました。ふくしまで育った私にとっては、東京電力福島第一原子力発電所事故の収束が見えない間は、ずっと震災が続いている気持ちです。3月11日、あの時、私は地下鉄の電車の中で、まるで大きな波に流される小舟に乗っているような揺れを感じました。瞬時にふくしまの家族、友人、知人の顔が浮かびました。不安を抱え地上に出ると、高層ビルからヘルメットをかぶった会社員の人達が次々と広場に避難する姿が見えました。道路沿いの牛丼屋さんでは、店先にラジオを置き、道行く人々に情報を提供していました。今回の大震災で、ラジオの力が見直されています。幾度となく繰り返される津波の映像よりも、自分の欲しい情報を手に入れたいという人たちがラジオに耳を傾けました。