現在、世界76ヵ国にユーザーをもつ料理レシピサービス「クックパッド」。アジアだけでなくアフリカや北アメリカ、ヨーロッパにまで手を広げ成功を収めてきたが、そのなかでも苦戦している国が1つある。それがアメリカだ。だが、近年ではクックパッドがアメリカに住む移民たちの「心の拠り所」になっているという。 デジタルの世界では、料理レシピに対して暗黙の期待が寄せられる。たとえば、レシピの写真はきれいであるべきで、バズるような大衆向けの魅力が備わっているべき。そしてインスタグラムで多くのファンを持ち、かわいい犬を飼っているカリスマ料理人がレシピを書くべき、といったような。 だが料理レシピサービスの「クックパッド」は、こうした“掟”を公然と無視している。クックパッドのレシピは実用的であることを優先し、たいていは家庭で料理するアマチュアが書いている。写真は素朴で、レイアウトもシンプルだ。 にもかかわらず、クッ