コロナ禍に襲われた2020年、漫画古書界に小さな衝撃が起こった。業界最大手「まんだらけ」が5月、コンビニコミックを100円程度で買い取る、とツイート。ヤクザ、風俗、事件、怪談など実話系書き下ろし作品に限るものの、業界では破格の値だった。コンビニで雑誌とともに販売され、カバーがなく分厚い簡素な製本。サウナや飲食店に置かれ、気軽に読み捨てられる。人気作の廉価版といった印象が強いジャンルにプレミアはつくのか。 【写真】奥が深いコンビニコミックの世界 美本で残せれば… 「あなどれない存在だと、昔から考えていましたよ」と語ったのは、大阪松屋町で絶版漫画専門の古本屋バナナクレープを営む小谷和豊店長だ。 価値が上がる主要因は2つだという。 (1)既に高価な過去作品の再掲。数千円の売値がつく小島剛夕(代表作『子連れ狼』原作・小池一夫)の『白虎隊』を例示した。 「『白虎隊』は200ページ未満の作品ですが、『
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