F1が分裂危機を電撃的に回避した。シリーズを運営する国際自動車評議会(FIA)のマックス・モズレー会長(69)が24日、世界モータースポーツ評議会後の会見で「分裂はない。コスト削減で合意した。目標は2年以内に90年代はじめのレベルに戻すことだ」と発表した。また「私は10月の会長選挙に出馬しない」と自身の退陣と引き換えに分裂を回避したことも明かした。来季はF1チーム協会(FOTA)の要求通り、今季と同ルールで開催されることも決まった。 FIAが予算制限を含む新ルールを来季から強引に導入しようとしたことで、FOTAと対立した。トヨタ、フェラーリなど8チームは19日、F1撤退と新シリーズ設立準備に入ることを宣言。だが、FIA側の大幅な譲歩で危機は回避された。FOTA会長を務めるフェラーリのモンテゼモロ代表は「全員が1つのルールを持つことが安定につながる」と全面的勝利に満足顔だった。