東京都の調布飛行場から離陸した自家用小型飛行機が民家に墜落し、機長らと住民の計3人が死亡した事故は、26日で発生から1年が経過した。鍵とみられていたエンジンの解析で異常は見つからず、原因究明にはなお時間がかかる見通しだが、空港を運営する都は6月、一部の自家用機の運航を再開する意向を示した。近隣住民らは家屋の改修費用などの補償もほとんど受けていない状態で、強く反発している。 「修理に数百万円」「自宅の修理に数百万円かかったが、補償も謝罪もない」。墜落した小型機の爆発で自宅の2階窓が割れ、雨どいが溶けるなどした山本高さん(89)はこう訴える。事故発生時、自宅1階でくつろいでいたところに突然、「ドーン」という爆音と振動に襲われた。「だめかと思った」。小型機は向かいの一軒家に突っ込み爆発。反対側から屋外に出て難を逃れたが、消火後、玄関前の壁に据えられていた消火器が溶けて固まっていた。すんでのところ