_ 「ロボットは人の心を映す鏡」か?(2):人間の振る舞いをどう見るか,限界をどう乗り越えるか まず,(1)から読まれていない方は,そちらを読まれたい. 今回は,『ロボットとは何か』の第1章,第2章の人間と相互作用するロボットの研究の背景に関する内容について,気になる点を指摘する. コンピュータビジョンの研究を深めていくうちに、 「体を持たないコンピュータに真の認識が可能か?」 という疑問が生まれてきた。 コンピュータが画像を認識できるようにするには、その映し出された画像に関する知識をプログラムとして埋め込む。 しかし、どれほどの知識を埋め込めばいいのだろう。 たとえば、椅子を認識するには、世界中のあらゆる椅子の形をコンピュータに教え込まないといけない。一方、人間は果たしてそのようなことをしているだろうか? 人間は自らの体を通した経験をもとに、ある程度心地よく座れるものを椅子として認識する
_ 錯覚だらけの学力低下議論 三角錐の体積が計算できない技術系新入社員---深刻な若手の学力低下 - 日経ものづくり - Tech-On!*1. これに対する産業界からの俗流ゆとり批判について - 技術教師ブログの指摘はごもっとも.ここで指摘された学力低下の要因は『学力低下は錯覚である』の「縮小のパラドックス」そのままの話.また,最近の若者が精神的に弱いのではない、最近の年長者たちが求めるものが多すぎるのだ。 とした点については,別の見方をしている.「若手=未熟者,年長者=熟達者」「若手の学習=年長者の経験・知識の伝わり具合」といった見方を変えないことや,年長者が自身の経験・知識を絶対視し,現状にそぐわない知識をアップデートしようとしないことを問題視したい*2.まあ正面突破を試みてもそう簡単にうまくいく問題ではないので,自分の立場や能力なりの作戦を練りたいところ. *1 余談だがエムダッシ
_ 「アンチロールモデル」思考法? 『ウェブ時代をゆく:いかに働き、いかに学ぶか』を読む.梅田氏の「ロールモデル思考法」は一ツ橋の研究関連で以前から引っかかるものがあったのだが,これを読んだり今回の国際会議で批判的思考とは何かについて考える機会があったりしたので,考えを深めることができた. 結論から言うと,ロールモデル思考法は「なりたい個性的な自分」の当たりがついている段階で慎重に考えるなら役に立ちうるが,多くの人間にとってはその段階以前のところで迷走しているので,いきなりロールモデル思考法に手を出すと危険ではないか,ということだ. 私のロールモデル思考と、あなたのロールモデル思考、また別の人のロールモデル思考は全く異なる。人の個性そのものであるからだ。 強調部分は鈴木による.そもそも,自身のキャリアの中で「個性」が発揮できている人間がどの程度いるのだろうか.野球を始めたての少年が「イチロ
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