1.はじめの私 ひとつの私 私は、何によって成り立っているのだろうか。 何、簡単な事だ。私とは、手があって、足があって頭があって胸がある。 内部に目を向ければ、心臓やら肺やら脳やら肝臓がある。 私とはそういうものだ。と答えられるかもしれない。 確かに、私を構成している因子はそういった・・部品であるかもしれない。 しかし、部品は部品でしかない。 それが正しいならば、そういった部品がバラバラ殺人よろしく 分割されて配置されていても、私であるはずだ。 もし、それが・私だ。と胸をはっていえるならそれでよい。 しかし私には納得できない。 ある宗教家、あるいは科学者はこう答えるかもしれない。 私とは、肉体と精神であり、さらにその関係は不可分であると。 ならば問う。 私が、肉体と精神であり、かつ合一ならば、なぜ言葉の上とはいえ、 ・・肉体と・・精神とに分離しているのだと。 あるいは、こうも言えるだろう。