グラフィカルなユーザー・インターフェイスを備えているWindows OSでも、場合によってはコマンド・プロンプト(実体はcmd.exe)を使って作業する機会は多いだろう。定型的なファイル操作やバッチ・ファイルを使った作業などでは、GUIより素早く、同じ作業の繰り返しなどが簡単にできるからだ。しかしコマンド・プロンプトは便利ではあるが、いちいちコマンド名やファイル名、ディレクトリ名などをすべて正確に入力するのは、わずらわしいばかりでなく、タイプミスの可能性も高いといえる。特に、最近では空白や特殊な記号類を含む長い名前や、漢字コードを含むような名前が使われることも多く、ますます正確で素早い入力が困難になっているからだ。 このような場合に便利に利用できる機能が、ファイル名の「補完(completion)」機能である。ファイル名やディレクトリ名の先頭の何文字かを入力してから、補完機能のためのキー(