印刷 関連トピックス公的資金原子力発電所東京電力議決権取得による経営への影響力 政府と東京電力は9日、政府が東電に公的資金を入れるのに伴い、少なくとも3分の1を超える議決権を取得する方向で調整に入った。これで経営の重要事項を決める際に「拒否権」を持ち、政府が東電の経営を実質支配することになる。 東電が合併や増資、事業譲渡などをしようとしても拒否できるため、経営は政府が認める方向で進めざるを得ない。経済産業省は、手続きの遅れが指摘される福島第一原発事故の賠償や廃炉を円滑に進めるよう東電に促す。「発送電分離」などの電力改革に合わせて、東電の事業を見直すことも視野に入れている。 政府は「原子力損害賠償支援機構」を通じて1兆円規模を出資する方針。福島第一原発の廃炉費用などがかさみ、東電がいずれは資産を売っても借金をすべて返せなくなる「債務超過」に陥るからだ。今の東電の株価の時価総額は約310