3月27日、特別番組『悪いのはみんな萩本欽一である』(フジテレビ系)が放送された。これは、BPO(放送倫理・番組向上機構)が発表した「最近のテレビ・バラエティー番組に関する意見」を受けて、フジテレビが「バラエティーとは何か」という問題に正面から向き合った異色の企画。演出を手がけたのは、『誰も知らない』『空気人形』などの映画作品で知られる是枝裕和監督。テレビドキュメンタリー出身の是枝監督は、バラエティーの世界とは無縁の人物。放送局の外部の視点から、バラエティーはなぜ、時に人々から嫌われるのか、ひんしゅくを買うのか、その理由を探っていくという内容だった。 番組は、芸人・萩本欽一を被告人とする法廷劇の形で進行していった。萩本は、バラエティー史に残る数々の業績を残した偉大なコメディアンではあるが、「いじめ」「素人いじり」「低俗」など、バラエティーが忌み嫌われる要素をテレビの世界に持ち込んだ主犯格と
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