世帯ごとの所得格差が拡大していることが厚生労働省の2021年の調査でわかった。格差の大きさを示す「ジニ係数」が、税や社会保障による再分配前の当初所得で0・5700となり、前回17年の調査(0・5594)から上昇。過去最高だった14年の調査(0・5704)に次ぐ水準となった。 同省が22日公表の「所得再分配調査」で明らかにした。ジニ係数は、0~1の間で、格差が大きいほど数値が高くなり「1」に近づく。全員が同じ所得だと「0」になり、全所得を1人が独占していると「1」になる。所得は20年のデータを使って算出した。 公的年金の給付などを含む再分配後の所得ではジニ係数が0・3813となり、これも17年の0・3721から微増した。 「貧困の高齢化」、注視が必要 同省の担当者は「一般的に高…