「買い物に行ったとき、急激な値上がりを強く意識し始めたのが昨年の夏ごろだった」と話すのは米オレゴン州在住のジャーナリスト・岩田太郎氏。340グラムのベーコンが4ドルくらいから、8~9ドル(約900~1000円)に跳ね上がったという。品不足の半導体を使用したパソコンの価格も高止まりしており、買い替えがしにくい状況だ。散髪料金も15ドルくらいだったのが、25ドルまで値上がりしている。「これだけ急激な高騰は記憶にない」(岩田氏)。 西海岸ロサンゼルス(カリフォルニア州)在住のジャーナリスト・土方細秩子氏も「地元スーパーでは店頭の棚がスカスカ。商品の値段も驚くほど上がっていて欲しいものが手に入らない」と困惑する。ロス港近郊ではコンテナ内の商品を狙った略奪事件も頻発。米市民の不満が高まっている。 米国ではインフレの指標とされる消費者物価指数(CPI)の上昇率が2021年12月に前年同月比7%上昇と、