菅義偉首相は2日、就任後初の衆院予算委員会での質疑に臨んだ。「一問一答」形式のため臨機応変な答弁が求められるが、言い間違いや同じ答弁の繰り返しで審議が滞る場面もあった。大きなミスはなかったが、4日以降も続く予算委を乗り切ることができるのか、答弁能力が試されそうだ。 首相は予算委で、日本学術会議の会員候補6人を任命しなかった理由について「人事に関することであり、お答えを差し控える」との答弁を連発。立憲民主党の今井雅人氏は「答弁拒否だ」と怒りをあらわにした。納得のいかない野党議員は金田勝年委員長(自民)に詰め寄り、質疑は数度にわたり滞った。 7年8カ月政権を維持した安倍晋三前首相は、予算委では長々と持論を展開したり、正面から答えなかったりすることで、野党の質問をかわすことが多かった。答弁が不安定な閣僚に代わって答えることもあった。 しかし、2日の予算委では、首相に代わって加藤勝信官房長官が答弁