8月9日、ニュージーランドの人々は新型コロナウイルスの市中感染がゼロになってから100日目を迎えたことを祝い、パブで飲んだり、スタジアムに詰めかけたり、友だちとハグし合ったりしていた。 その2日後、状況は一変した。4人の新規感染がオークランドで確認されたのだ。4人は家族だった。当局は13日、集団感染は17人に拡大したと発表した。パンデミック対策で高く評価されるこの島国にどうやってウイルスが戻ってきたのか、当局は感染経路の特定に全力を挙げている。 1つには、輸入貨物に紛れ込んでいた可能性が考えられる。感染者の中には輸入食品を扱う冷蔵倉庫で働いている人たちがいた。もう1つ注目されているのが、海外帰国者向けの隔離施設だ。オーストラリアのメルボルンでは、こうした隔離施設が集団感染の発生源となった。 ケタ違いのスピード対応 経路不明の感染者がわずかに確認されただけで、ニュージーランドは「普通の生活」