トランプ大統領が「ウクライナ疑惑」で窮地に立たされている。ウクライナのゼレンスキー大統領に電話でバイデン前副大統領のスキャンダルを捜査するよう促したことが米国の情報機関員によって内部告発された。それによって民主党のペロシ下院議長が大統領弾劾に持ち込むことを決断したからである。 その前の「ロシア疑惑」でペロシ議長は弾劾に否定的だった。下院で訴追しても共和党が多数の上院で弾劾される見通しはない。逆に追及する民主党に国民の批判が集まり、大統領選挙を不利にする可能性があった。だからトランプは弾劾するよう民主党を挑発していた。 しかし今度の「ウクライナ疑惑」でトランプは慌てている。なぜならニクソン元大統領を辞任に追い込んだ「ウォーターゲート事件」と構図がよく似ているからだ。「ウォーターゲート事件」では、大統領の職権乱用に加え、情報のもみ消しを図ったことが批判された。 「ウクライナ疑惑」もトランプ大統