2024年5月11日:ロード・ハウ島の礁湖の浅瀬に生息する、紫外線に照らされて蛍光を発する健康なサンゴ。2024年2月に記録的な高温がこの海洋保護区を襲った後、病気で死んだ近くのサンゴは同じ色をしていない。(Photograph by Justin Gilligan) 人里離れた世界遺産の海洋保護区でさえ、気候変動の影響は免れない。ナショナル ジオグラフィックの独占取材による新たな写真が、それをはっきりと示した。2024年、オーストラリアの海洋保護区であり、世界自然遺産にもなっているロード・ハウ島の手つかずのサンゴの多くが白化し、死滅したのだ。原因は海水温の急上昇と記録的な低潮で、折り重なる悲劇に研究者たちは打ちのめされた。 オーストラリアのシドニーから飛行機で2時間の距離にあるロード・ハウ島は、世界最南端のサンゴ礁がある海洋生物の楽園だ。「これは気候変動が海洋生態系にどれほど広範囲に影響