京都大学附属図書館における貴重資料画像の二次利用自由化 京都大学では,2017年9月7日に「京都大学貴重資料デジタルアーカイブ」を試験公開し,12月1日には公開画像を追加して正式公開するとともに,附属図書館所蔵資料の電子化画像を自由利用可能とした。本稿では,画像の自由な二次利用を認めるにあたって,関連規則の整備をどのように行ったかを紹介する。 ●関連規則改正の経緯 京都大学では,維新特別文庫(1994-1995年電子化),国宝・重要文化財等(1996年電子化)を皮切りに,20年以上にわたって一次資料の電子化・公開事業が進められてきた。2016年度から開始したオープンアクセス(OA)推進事業でも,学術情報リポジトリKURENAIによる研究教育成果のOA化推進とともに,所蔵する貴重資料を確実に保存しながら幅広い利用を促進するために,一次資料の電子化・公開を実施している。「京都大学貴重資料デジタ