これまで取材を通し、労働者として、難民として、様々な形で日本に暮らす外国から来た方々と出会ってきました。その出会いごとに得てきた実感と共に、11月24日の日経新聞に掲載された、沢木耕太郎さんの下記の文章について感じたことを書きたいと思います。 全文を読んだ上で考えることをお勧めします。読める環境にない方々にも届くよう、一部ですが引用させて頂きます。 (田園調布駅に向かうバスで)私は残った乗客を見回し、あらためてその外国人率の高さに茫然(ぼうぜん)としてしまった。 (夜のパリの車両で)非白人に対する警戒心と防御本能のようなものが発動されているように感じられるのだ。そしてそれを敏感に感受して、非白人の側にも微(かす)かな緊張が生まれる。 去年、十分な論議も尽くされないまま「出入国管理法改正案」という名の実質的な「移民法」が閣議決定されてしまったが、それは、ドイツにおけるトルコ移民のように何世代