■親が「基盤」になれない アンダークラス(下級階層)の支援者(ソーシャルワーカー・カウンセラー・教員)をスーパーバイズしていると、絶望的な壁にぶつかることが多い。ミドルクラス(中流階層)であれば大戦力になる基本資源がアンダークラスには欠けていることが多いからだ。 その大戦力とは、なんのことはない、「親」だ。 ミドルクラスの代表問題であるひきこもりやニートの問題であると、当事者が30才(30なかばがひきこもりの中核)だろうが40才前半だろうが、まず支援する対象は親になる。 ひきこもって支援施設につながらない当事者にはまずその親に面談し、親と関係性を構築し、親と「共闘」していき、ともにひきこもり脱出の作戦を練る。 それはなかなか粘りが必要な作業ではあるが、この基本資源(親)がこちらの要望を理解して動いてくれると、なんらかのひきこもり脱出の動きに繋がる(親と支援者が対立したとしても、そのネガティ